2012年8月29日水曜日

KEF LS50 SSC-Xで周波数特性測定

 KEF LS50をSSC-Xのフルレンジモードで、スピーカー補正、視聴位置補正してみました。

 マイクは、 IK Multimedia ARCに付属していたコンデンサー・マイク。
 tc electronic konnekt24Dを88.4kHzサンプリングに設定して測定しています。

スピーカー特性測定のセッティング


手順など間違っているかもしれませんが、次の手順で測定&補正しました。

1.スピーカー特性の測定
Measurement_sub_windowを開き、測定レンジを10Hzから40kHzに設定して、測定スタート。最大値が0dBになるように何度か測りなおして測定。左右各々測定

Measurement_sub_window

スピーカー特性の測定結果(Left)

スピーカー特性の測定結果(right)


2.スピーカー特性測定値を元に、スピーカー補正の設定

Speaker_Correction_Utilityを開き、補正する周波数レンジと基準となるレベルと基準レベルに減衰する量の上限と、基準レベルに増幅する量の下限を設定(青のエリア)を設定して”Apply"


Speaker_Correction_Utilityで補正範囲を指定

Speaker_Correctionの補正カーブ(left)

Speaker_Correctionの補正カーブ(right)




3.視聴位置にマイクを設置して視聴位置の特性測定

 また、Measurement_sub_windowを開き、視聴位置での特性測定を実施。
 スピーカー補正ありとなしの2パターンで測定


視聴位置特性の測定結果(left Speaker Correction = Off)


視聴位置特性の測定結果(right Speaker Correction = Off)



視聴位置特性の測定結果(left Speaker Correction = On)


視聴位置特性の測定結果(right Speaker Correction = On)




4.視聴位置特性測定値を元に、ルーム補正の設定

Room_Correction_Utilityを開き、補正する周波数レンジと基準となるレベルと基準レベルに減衰する量の上限と、基準レベルに増幅する量の下限を設定(青のエリア)を設定して”Apply"
Speaker Correction = Onでの測定結果を用いました。

Room_Correction_Utilityで補正範囲を指定

Room_Correctionの補正カーブ(left)
Room_Correctionの補正カーブ(right)


5.Speaker Correction and Room Correction補正時の
視聴位置特性測定値




 周波数特性は、かなりフラットになっています。
 Speaker Correction と Room Correctionは個別にON/Off出来るためOffからOnにしてみると、Offのときよりはっきりとした音になります。

7 件のコメント:

  1. SSC-Xは、新しい発想で素晴らしいですが、フィルター(補正)
    を掛けると、音の鮮度が落ちます、物理的にアライメントを
    考慮しないと、一過性のお遊びになります。

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  2. SSC-Xはチャネルディバイダとして使うのが主目的です。
    音場補正は、完全フラットに調整しようとするとたしかに鮮度が落ちるという表現があてはまる感じになると感じます。
    やはり部屋の調整をするのが基本で、調整しきれないビークやデップを弱めに補正するぐらいに止めておいたほうが良いのかもしれません。

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  3. 現在のスピーカーは共鳴や分割振動及び回折などの問題が未解決でフラットに出来ているものは一つもありません。
    しかし、一般の部屋はそれ以上に凄まじい定在波や反射波で汚れきっていますので、スピーカーがいい加減でも大丈夫だった訳です。
    ならばSSC-Xによる完全フラットはどうかと云えば「素晴らしい!」と思います。
    共鳴音や歪の酷いホーンスピーカーに慣れた人は基本的にドンシャリ好きで、上質なフラット特性の大型モニタースピーカーを聞くと「大人しくてつまらない」「音の鮮度ない」などとよく言います。
    しかし上質なモニタースピーカーをちゃんと設計された部屋で聞くと感動が違います。
    SSC-Xによる擬似フラットで大型モニターに近い環境が手軽にできると思います。
    ただし、小口径スピーカーだと歪が大きくなりがちですので要注意です。

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    1.  kenn さん

       補正ON/OFF切り替えながら聴くとONにすると「大人しくてつまらない」感じに聴こえてしまいますが、慣れによるところもあるということですね。
       小口径で歪みがちになるというのは、補正でむりやり低周波を出そうとすると無理が生じるということで良いでしょうか?
       残念ながらSSC-Xの単体販売は終了してしまいましたね。

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  4.  SSC-Xの販売が終了して残念です、期日未定ですが、欧州からハイエンド用に発売が開始されるとの噂です。
     日本国内での販売が楽しみですが、IK MultimediaのARC System 2 (Advanced Room Correction)が既に日本に上陸しているので、それを超えたものを期待しています。
     先ずは、部屋の調整を行い、それを補うフリンジの機能だと思います、やはり、部屋の調整が困難なカーステレオに向いているシステムだと思います。
     チャンデバ機能に特化するなら、foober2000+プラグインという選択肢がありますね・・・
     

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    1. 日々是好日さん

       SSC-Xの販売終了はとても残念です。欧州からハイエンド用に発売されるというのは、SSC-Xベースのものということではないですよね?SSC-Xは専用ハードとのセット販売を予定しているとのことですが、その後の情報を見かけません。
       
       ARC System 2はDAWスタジオ向けということからかあまり自由度が無いので、SSC-Xかそれ以上の機能と性能が出てくるのであれば期待したいです。
       
       チャネルデバイダとしては、私の場合Samplitude + RME RayDAT(TotalMix)(+ARC2もアドインできます)で実現していますが、DAW上でEQとRME TotalMixのループバック機能を用いるのが、プレイヤーソフトを自由に選べるので気に入っています。

       下記のサイトでは、ReaperのRearoute機能を用いで同じことを実現されています。こちらの方法ならAudioIFを選ばない点が良いですね。
       https://sites.google.com/site/koonaudioprojects/exau2i-FFT-crossover

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